【浦安郷土博物館】先人達の悲しい過去を知る場所だった【泣いた】

「古い建物(昭和の町)を見よう!」
そんな気楽な気持ちで訪れた博物館でしたが、

(浦安の発展には)
こんな苦労話があったのか!」と、
悲しい過去を学べる場所でもあり
2時間以上も滞在してしまいました。

浦安郷土博物館の場所

浦安郷土博物館は、浦安駅新浦安の中間に
位置する中途半端な場所ですが、

浦安駅新浦安間にはおさんぽバスという
コミュニティバスが走っています。

バスは20分間隔で運転していて、
平均駅間は200メートル程度。
すぐに次の駅になる面白いミニバスです。

大人は100円、小学生以下は無料
というありがたさで、バスの中に傘立てがあるのは面白い。

18番停留所 郷土博物館前

18番のバス停で降りると、
目の前が浦安郷土博物館になります。
昭和27年頃の浦安の町を再現した家がチラり見えます。

入場料は無料


建物はとても新しい。

親の話では、以前から”昭和の町展示”はあったようなので
博物館の建て替えがあったようですね。

入館すると、まず目に飛び込むのが
ゆるキャラのあっさりくん

あっさりくんグッズは、
受付で購入する事ができます。

子供はゆるキャラマニアなので、
計画通り購入♪


あっさりくん人形 450円

展示は3フロア

展示は3フロア構成になっており、
地下→昭和の町再現展示、造船場
一階→展示や映像
二階→企画展示(小学生の研究等)
以上のようになっている。

屋外展示場「浦安のまち」

まずは、いきなりの見どころ
地下一階の「浦安のまち」に足を踏み入れます。


すばらしい。。

船宿本店江戸川が見えます。
これは江戸川(大川)を再現していて
当時は、江戸川境川周辺に
海水浴場、食事処、釣り船の手配や
潮干狩りの送迎などが行われていたそうです。

現在もその名残りが残っていますね。
(絶賛営業中)


のり製造場と井戸
のり製造には真水が必要なため、
製造場の近くに井戸を設けた家も存在した。


寿司屋


銭湯


魚屋「久清」
昭和7年まで存在した魚屋。
(実際にあった建物を堀江から移築)
仕入れ時の箱(トロバコ)を自転車に乗せ、
そのまま並べるのが当時のスタイル。

リアル駄菓子屋

また、駄菓子屋さんでは
本当に駄菓子を売っていて
優しいお爺さんが会計をしてくれます。

子供が遊べるように、
けん玉、水鉄砲、コマ(独楽)、
輪投げなどもあります。


懐かしいタバコ屋。
(浦安市猫実からの移築)
昭和15年に建てられました。
40代以上ならば昔は良く見かけた
店構えですね。

当時は漁師=タバコというくらいで
ほとんどの人が吸っていたそうです。
(漁師が買えるように午前4時から営業していました)

一階 テーマ展示室

長く滞在出来るのは一階部分で、
このフロアでは主に漁業系について展示されています。

通常博物館といえば、
展示品を見て文章を読む事が多いですが、
郷土博物館では映像を使って過去を振り返る事ができるので
子供にも浦安の歴史が理解しやすい

浦安亭

寄席のような作りの映像コーナーでは
動画の解説に落語家が使われている。

浦安亭上映時間

おらん町の生命線
10:15
11:15
12:15
13:15
14:15
15:15
16:15

ベガ舟の涙、そして夢
10:45
11:45
12:45
13:45
14:45
15:45
16:45

浦安亭では2種類の動画を交互に上映している。
(上映時間:約10分)

浦安の住民にとっては、
戦争の次に思い出したくないキティ台風(昭和24年8月31日)。
この台風で浦安町は大打撃を受けた。

浦安町全戸数3240戸のうち、
床上浸水2419戸流失全壊140戸
被害見積額2億636万161円

その被害は、当時の浦安町の年間予算の10年分だというから恐ろしい。。
水害の後は赤痢などの病気も流行した。

埋め立てから漁業終了へ

浦安埋め立て計画にて、土地が広がり
一見、華やかに思えるが
その一方で漁師は職を失った。

2018/8/23 新浦安から見える景色は全て埋立地(昔は海)である。

1958年 黒い水事件
本州製紙江戸川工場からの排水で海は汚れ、
漁師に職が無くなったのは悲しい話だ。
(黒い排水を止めるため、漁民が工場に乱入、
漁民側に重軽傷者143名の被害者が出た)

工場側は安全と主張したが、
排水に放流したフナがすぐに死んでしまったため毒性が立証された。

最後は漁業権を放棄し、べか舟
を燃やす映像は非常に悲しい光景だった。

※べか舟
海苔採り用の一人乗り木造船。
東京湾で使用される船の中では一番小さな船だった。
長さ12尺(3.6メートル)、幅2尺8寸(84センチ)程度の小舟。

海の映画館

映像で学べるのは浦安亭だけではない。
海の映画館は、おじいちゃんと孫の会話で進むストーリーはなかなか面白い。

海の映画館(チャンコの海)
タイムスケジュール

春夏編
腰マキ漁・投網漁・カレイ網漁・底曳網漁・マキ網漁
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00

秋冬編
鵜縄網漁・打瀬網漁・刺網漁・ポウポ漁・のり漁・大マキ漁
10:30
11:30
12:30
13:30
14:30
15:30
16:30

映像では、実際の漁師の協力で
様々な捕獲技術を見せてくれる。
これを見れば、あさりのり養殖が盛んだった事がわかるだろう。

一目でわかる埋立地

映像以外では、埋め立ての過程がわかる展示や

浦安に住む魚たちの水族館

リアルな模型で浦安の様子が再現されている。

こんなに充実した博物館は久しぶりだ。

浦安郷土博物館で感動

見どころは「浦安のまち」再現部分
だけだと思っていたがとんでもなかった。

今や大きな発展を遂げた浦安市ですが、
過去には、台風や河川汚染と戦ってきた
先人達がいた事に感謝しなければならない。

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